精神面/中上 隆徳
野球において精神面の強さはとても大事な部分です。
野球だけではなくスポーツ全般に言えることでしょう。
最近ではメンタルトレーニングを練習に取り入れるところもあるほどです。
私は精神面で高校時代に苦い思い出があります。
野球している人ならわかると思いますがイップスにかかってしまったのです。
イップスとはなにかのきっかけにまともにボールを投げられなくなる野球の精神病です。
ひどい場合は近い距離でさえキャッチボールができません。
私のきっかけは大会の試合中でした。
1点をリードした9回裏サードを守っていた私にボールが飛んで来ました。
ボールを捕球し1塁へ送球しましたが送球が逸れセーフ。
次の打者でもサードへ打球が飛んできました。
もちろんダブルプレーをとりにセカンドへ送球しました。
またも送球が逸れオールセーフ。
続くバッターに走者一掃のタイムリーを打たれサヨナラ負け。
その夜悔しくて眠れませんでした。
しかし本当に辛いのはここからでした。
その後、練習試合でさえまともな送球ができませんでした。
送球に移る瞬間頭にあの大会の光景が浮かんでくるのです。
最後の夏に時間もなくとても焦ったのを覚えています。
毎日送球練習ばかりしていました。
夏に向けて気持ちを高めていかなければいけないときに焦りと不安ばかりが押し寄せてきました。
不安な気持ちを抱えたまま迎えた最後の大会。
私のもとに一度も打球は飛んでくることはありませんでした。
イップスが治ったのかどうかさえわかりませんでした。笑
ただ私のそんな状態を心配してくれた仲間に克服した姿を見せられなかったのが心残りです。
イップスは私の精神面の弱さから招いた事ですが、この経験があったからこそ
『ここ1番で強い精神力を発揮出来るような選手になってほしい』
と言う想いを強く持って私は子どもたちの前に立てています。